N中等部ブログ
【講義紹介】21世紀型スキル学習で磨く、未来を生きるチカラ
N中等部では、未来の社会をより良く生きていけるスキルを育成するために「21世紀型スキル学習」の授業を行っています。
21世紀型スキル学習は、世界保健機関(WHO)が提唱するライフスキルとATC21Sが提唱する21世紀型スキル(デジタル時代に必要となるリテラシーを含むスキル)を参考に、N中等部が専門家と共同で開発しているオリジナルのプログラムです。自己認識スキル、共感性スキル、コミュニケーションスキルなど、多様なスキルを強化するカリキュラムを用意しています。
不確実で予想困難な社会では、正解を見つけるのではなく、新しい問いや答えを創り出すことが求められます。「正解のない課題」に取り組むために必要なスキルを、N中等部の生徒たちは授業の中で学んでいます。
今回は、21世紀型スキル学習の内容の一部をご紹介します。
◆ 感情トレーニング
認知科学や脳神経科学をベースにしたプログラム。セルフアウェアネス(※)などのトレーニングから、突発的に湧き上がった感情に支配されず、自分の能力を発揮できる状態を目指します。
※自己認識のこと。自己に意識を向け、自分自身について深く理解する。
◆ 思考トレーニング
正解のない課題に取り組むためには、アイディアを拡散・収束させたり、批判的または創造的に考える ことが求められます。 さまざまな思考スキルを身につけて、自分にとっても、周囲のひとにとっても「ベストなアイディア」を出せるようになることを目指します。
◆ コラボレーショントレーニング
言語だけでない、表情や身ぶり手ぶりなどの非言語表現も含めた総合的なコミュニケーション/コラボレーションスキルを身につけ、チームワークを学びます。
多様な他者を受容し、関係を築き、協同/協働できることを目指します。
続いては、実際の授業の様子についてお伝えします。
ある日の思考トレーニングの授業では、自分や他者の思い込みを問い直すことで新しいアイディアを生み出す「批判的思考」について学びました。批判的思考とは、多面的、客観的に捉えるための思考プロセスです。
まずは、日常的に目にするもの、誰もが知っている物事に対して「そもそも?」「本当に?」と疑問を投げかけ、思い込みや先入観を取り除く個人ワークを行いました。
グループワークでは、個人ワークで考えた自分のアイディアをシェア。オンライン登校の生徒は、ビデオ会議ツール「Zoom」のブレイクアウトルーム(ひとつのミーティングから複数のセッションに分かれること)を活用して、グループワークに取り組んでいます。キャンパスの生徒たちは、ソーシャルディスタンスを保ちながら、グループに分かれてディスカッションをしました。
コラボレーショントレーニングの授業では、話しかける時に使えるポイントを学んだあと、生徒同士がグループになり、テーマに沿って「自分から話しかける」ワークを行いました。話しかけることに対して、最初は緊張気味だった生徒たち。ワークを進めるうちに、次第に笑顔が増え、キャンパス内がにぎやかになっていきました。
授業を受けた生徒からは「今まで学んだことがないものばかりで楽しい!」「普段の生活でも活かせる内容で嬉しい!」などの感想が寄せられています。
スキルを学び、習得することはもちろんですが、自分自身の「得意なもの」「苦手なもの」を知ることも大切な成果です。今後も一つひとつ実践を積み重ね、生徒それぞれの「未来を生きるチカラ」を磨いていきます。