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「きびだんごをあげるから鬼退治に行こう」さて、どう断る?21世紀型スキル学習の授業で学ぶスマートなコミュニケーション方法

「きびだんごをあげるから鬼退治に行こう」さて、どう断る?21世紀型スキル学習の授業で学ぶスマートなコミュニケーション方法

 

開設から3年目を迎える新宿キャンパス。新しい仲間が加わり、さらなる活気に溢れています。最近はキャンパス全体に向けてメッセージを発信する生徒が増えてきました。

 

ひときわ積極的なのが、在籍2年目、3年目の生徒です。同好会を設立し、同好会の勧誘をしたり、情報発信をしたり。また、「放課後◯◯して遊ぶからよかったら参加して!」と新入生や友だちを誘う声も増え、生徒たちの交流が広がっていることを実感してます。

 

生徒たちのコミュニケーションに役立っているのが「21世紀型スキル学習」の授業のひとつ「collaboratory」(※)で学ぶスキルです。collaboratoryでは、他者と協同/協働するためのコラボレーションスキルを学んでいます。

 

※「collaboratory」(コラボラトリー)は、Collaboration(協働する)とLaboratory(実験室)の造語で、コラボレーションについて実験的に学んでいく講義です。21世紀型スキル学習は在籍の年数に応じて授業を行っています。

 

今回は在籍2年目、3年目の生徒が学ぶcollaboratoryの内容についてお話します。

 

紹介する授業のテーマは「アサーション」。

アサーションとは、対人コミュニケーションのひとつで、相手の気持ちも尊重しながら、自分の気持ちや意見を、誠実に、率直に、対等に表現すること。

 

あまり聴き馴染みのない言葉かもしれませんが、アサーションは相手にお願いや提案をしたりお願いを断ったりする場面で大切になるスキルで、近年ビジネスのシーンでも注目されています。

例えば、有名な昔話『桃太郎』で、桃太郎は動物たちに「きびだんごをあげるから鬼退治に行こう」と誘いますが、行きたくない場合はどう断ればいいでしょうか。

 

口に出さなければそのまま鬼ヶ島に行くことになってしまいますし、断り方によっては桃太郎の怒りを買い、自分自身が討伐されてしまう可能性もあります。

授業では、相手を尊重しながら、「断りたい」という自分自身の主張を伝える方法を解説していきました。

 

 

 

まず、アニメ・漫画の登場人物を例に、人によって異なるコミュニケーションタイプを持つことを学びました。

タイプは主に3つです。

 

 

 

1つ目は、自分の意見を堂々と主張できる一方で、相手に自分の意見をぶつけてしまいがちな「アグレッシブタイプ」。

『鬼滅の刃』の嘴平伊之助(はしびらいのすけ)、『ドラゴンボール』のベジータ、『ワンピース』のルフィ、『進撃の巨人』のエレン・イェーガーがこのタイプだと考えられます。

 

 

 

2つ目は、自分より相手を優先し、意見を言うのが苦手で曖昧な表現を使いがちな「ノンアサーティブタイプ」。

『ドラゴンボール』の孫悟飯(そんごはん)、『黒子のバスケ』の黒子テツヤ、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇(いかり)シンジが、このタイプだと考えられます。

 

 

 

3つ目は、相手のことを尊重しつつ、自分の意見も上手に伝えられ「アサーティブタイプ」。

『鬼滅の刃』の竈門炭治郎(かまどたんじろう)、『名探偵コナン』の江戸川コナン、『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久(みどりやいずく)、『ONE PIECE』のシャンクスが、このタイプだと考えられます。

 

 

 

 

それぞれのタイプに長所がありますが、中でも最後に紹介したアサーティブは理想的なバランスです。

どのタイプの傾向が強いか認知することで、初対面の人にお願いをする時や、相手を傷つけずに断りたい場合に、アサーティブな言動を意識しやすくなり、物事がスムーズに運びます。

 

ちなみに、「自分はどのタイプに当てはまると思うか」聞いてみたところ、「ノンアサーティブタイプ」と答えた生徒が多数でした。

コミュニケーションタイプについて学んだ後は、自分の気持ちや要求をうまく伝える方法である「I(アイ)メッセージ」について学びました。

Iメッセージとは、「私」を主語にした伝え方の方法です。「あなた」が主語になった「Youメッセージ」よりもIメッセージの方が気持ちが伝わりやすいとされています。

 

例えば、相手にお皿を洗って欲しい場合、Youメッセージだと「ゲームをしているなら(あなたが)お皿を洗ってよ!」と相手を責めるような言い方になってしまいがち。

Iメッセージを意識して「お皿を洗ってくれたら、その間にお風呂が洗えるから(私は)うれしいな」などとお願いすれば、相手も素直に言葉を受け取ってくれるはずです。

 

 

お願いの仕方を学んだ後は、断り方について学びました。

相手に配慮しつつ、しっかりと自分の主張をする時のポイントは「謝罪」「理由」「意思表明」の3点。どうしても断らなければいけない場合は「代替案」を提示すると、さらにスマートです。

 

 

「謝罪」「理由」「意思表明」を意識して断る練習として、「さまざまななお願いをアサーティブに断る」というワークを行いました。

 

前述の「きびだんごあげるから鬼退治に行こう」というお願いに対して生徒たちからは、「申し訳ありませんが、きびだんごだけでは労働に見合わないと感じたのでやめておきます」「すみません。今日は妹の誕生日で前々から決められていた外食に行く予定があるので行けません」といった、具体的な断り方が上がっていました。

桃太郎だけではなく、他の昔話・童話を「アサーティブな物語に変えてみよう」というワークも実施しました。

 

物語で悪役になってしまった人々も、アサーティブな言動を取ることができていたら物語が変わっていたはず。

怒りや悲しみをぶつけて悪役となってしまった登場人物の「背後にある願い」に注目し、その願いを叶えるためにはどうすれば良かったのかグループで話し合いました。

 

昔話・童話は『眠り姫』や『金の斧・銀の斧』などをピックアップ。『眠り姫』の場合、食事会に招待されなかったことに怒り、王女に呪いをかけた魔女の背景には、どんな願いがあったのか、お互いのアイデアを共有しました。

 

 

「本当は食事会に誘って欲しかったのでは」という魔女の願いを捉えた生徒たち。今度は、どんな行動をすれば願いを叶えられたのかを考えていきます。「次回からは食事会に呼んでいただけたらうれしいと相手に伝える」「参加したかったのですが、と前置きした断りの手紙を出す」など、さまざまなアイデアが生まれていきました。

 

自分の置かれている状況を相手に伝えたり、理由を言ったりと、メッセージの方法を少しだけ工夫することで、その先が大きく変わっていくこと学びました。

 

相手を大切にすることは、自分を大切にすることにもつながります。

日頃からアサーティブな言動を意識し、適切な表現方法を身につけることで、自分も相手も大切にしながら、円滑なコミュニケーションを取れるようになるはずです。

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