N中等部ブログ
【大宮】オリジナルポートフォリオの作成〜じぶんだけのじぶんの見せ方〜

少し前になりますが、昨年度3月のPBL(プロジェクト学習)の授業で、Googleサイト(※1)を活用して「ポートフォリオ」を制作しました。
※1 Google社が提供している無料のホームページ作成ツール。サイトやポートフォリオを作成することができる。
ポートフォリオは、一般的には「自分の経歴や能力を周囲の人に伝えるための作品集」のこと。N中等部の生徒はこれまで取り組んできた制作物や、これまで経験してきたことや磨いてきたスキルを言葉にしてひとつにまとめました。
授業はポートフォリオを作るメリットを説明するところからスタートしました。ポートフォリオを制作することでこれまでの自身の経験や体験、スキルをひと目見ただけで把握できること。さらに過去から現在までの作品を集めることで自分の得意分野や興味関心について改めて考えるきっかけになることにもつながること。
また、客観視することで発見した傾向や特徴を踏まえ、今後はそれらを掘り下げていくのか、新しいことに挑戦していくのかなどを改めて考え「将来を見据える機会にして欲しい」と話しました。
それに加え、ポートフォリオは”自分”を視覚的に伝えるプレゼン資料にもなります。就職活動などの際に自己PRツールとして使用されることも。
実際にティーチング・アシスタント(以下、TA)が就職活動時に作成・活用したというポートフォリオを見ながらイメージを膨らませていきます。
その後、ポートフォリオに掲載する内容やレイアウトなどを考えながら制作に取り掛かりました。
この授業で初めてGoogleサイトを使用するという生徒も多く、近くにいる友だちに質問をしたり、Slack(角川ドワンゴ学園で使用しているコミュニケーションツール)で困りごとを共有してアドバイスを送り合ったり。
試行錯誤しながらポートフォリオを完成させた生徒たち。どのような作品が生まれたのでしょうか。江坂キャンパスの生徒の作品集の一部を紹介します。
作品①②は、「作品の紹介」のリンクを開くとまるで個人ギャラリーのように解説付きで作品が並んでいます。この生徒はイラストが得意で、「Adobe CC」(※2)内のAdobe Illustrator、Photoshopや、FireAlpaca(※3)のソフトを使ってデジタルイラスト制作に取り組んでいました。
※2 「Adobe CC」はアドビ株式会社が提供する「Illustrator」(デザイン・レイアウトソフト)、「Photoshop」(デジタル画像編集ソフト)などのクリエイティブツールを全て使うことができるサブスクリプションライセンス。N/S高生に続き、昨年度4月からN中等部生も無料で利用できるようになりました。ニュースから詳細をご覧いただけます。「N中等部でもAdobe Creative Cloudが無料で利用可能に」
※3 FireAlpaca(ファイアアルパカ)はMac、Windows 両対応のフリーペイントツール。シンプルな機能と操作性で、初心者でも気軽にイラスト制作が楽しめます。
作品③の生徒は、職業体験で行った和菓子づくりのレポートを紹介。栗菓子の老舗「桜井甘精堂」の商品開発で作った和菓子の情報をわかりやすくまとめていました。
ピアノが得意な生徒は、耳コピした音源の楽譜を掲載したり、写真が好きな生徒は、カメラの種類や編集ソフト、写真を撮るときのこだわりを紹介したり。
一方で、授業の体験をまとめた生徒も。「プロジェクトN」で取り組んだ、Adobe Premiere Rush(ビデオ編集アプリ)を使ったコマ撮りアニメーションや、地域創生×SDGsをテーマにしたリーフレット制作について、やりがいや難しかった点を紹介していました。
授業の最後には作品をグループ内で発表。発表者は「推しポイント」や「作ってみての気付き」などを伝え、聞き手はフィードバックを送りました。
ポートフォリオの制作を通して「はじめての体験で不安もあったけど、楽しく作れた!」「写真やフォントを選びながら、“これぞ私!”というものに近づいていきワクワクしました」「自分がどんなことをやってきたのか、これからどんな人になりたいのか、改めて考えることができた」などの声が寄せられました。
改めて自分の制作物や経験を整理したことで気づきもあったようです。
「去年と比べるといろいろなことに挑戦している自分がいることに気づいた」「やりたいことが多すぎて春休みが忙しくなりそう」「思った以上にいろいろな作品を作っていて、スキルも身についたんだなと思った」など、自分自身を再発見した生徒もいました。
中には紹介する作品が足りず「理想のポートフォリオを作れなかった」と話していた生徒もいましたが、そう考えられたことが今後の成長につながるはずです。
ものづくりや新しいチャレンジに継続的に取り組み、ポートフォリオをブラッシュアップしていきましょう。